世界で最初に発見されたカンナビノイドCBN!?CBNのもつ可能性

Cannabis

大麻由来の成分であるCBD。CBDはその期待される数多くの効果から、日本でもCBDへの関心が日に日に高まっています。

実は、CBDは大麻で生成されるごく一部の成分であるというのはご存じですか?

今回はCBDとは違い、まだまだマイナーなカンナビノイドの一つである「CBN(カンナビノール)」のついてご紹介します!

カンナビノイドとは

カンナビノイドとは植物の大麻(アサ)において生成される、CBDやTHCといった化学物質の総称です。大麻に含まれるカンナビノイドはCBDやTHC以外にも100種類以上あるとされています。

カンナビノイドは、植物の大麻によって生産される成分の一部にすぎず、その他にもテルペンやフラボノイドといった化学物質も生産されており、大麻に含まれる全ての化学物質を合わせると400種類以上にも上るとされています。

カンナビノイドはCBDやTHCと識別されるように、個々に違った作用を及ぼし、またときにはそれぞれが相互作用し、相乗効果を生み、私たちに多くの健康や医療に関わる利益を得ることが出来るとされています。

今回ご紹介するCBN(カンナビゲロール)もカンナビノイド一つであり、様々な効果が期待されています。

※カンナビノイドについて詳しくはこちらの記事を合わせてお読みください

CBN(カンナビノール)とは??

CBNとは英語のCannabinolの略であり、大麻で生成されるカンナビノイドとの一つです。 おそらくTHCとCBDの二つのカンナビノイドについては多くの方がその名前を聞いたことがあると思いますが、CBN(カンナビノール)は日本での認知はまだまだ低く、販売されている製品もほとんどありません。

認知は低いですが、実はCBNは1889年に一番最初に発見されたカンナビノイドです。

CBNは他のカンナビノイドとは異なり、CBGやCBGAから返還されるのではなく、THCの分解物になります。

※THCに関しての詳しくはこちらの記事を合わせてお読みください。

CBNはTHCから生成される?!

CBNは、THCの酸化と分解から発生するカンナビノイドです。CBNは古くなった大麻植物で最も多く見られ、成熟、開花していない大麻ではほとんど見られません。

つまり時間の経過とともに、酸素、光、温度といったものに影響され、カンナビノイドのTHCがCBNに変換されます。また、CBNは、大麻から抽出したTHCからも生成することが可能です。

カンナビノールによる、可能性が示唆されている効果・作用

CBNにはCBDやTHCと同じく、さまざまな期待される効果があります。

下記が現在、初期の研究や調査をもとにCBNの効果として期待されているものです。

  • 抗菌
    CBNは強力な抗菌剤である可能性があります。海外で行われた研究では、以前世の中を騒がせたMARSによる抗菌作用のテストが行われ、一定の効果があると評価されました。このことから、研究者は、将来的には通常の抗生物質では治癒できない細菌感染を防ぐためにCBNが使用されるかもしれないと予想している。
  • 神経保護剤
    CBNは強力な神経保護剤でもあります。動物を使った研究では、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の治療としてCBNを使用し、CBNが症状の発症を遅らせることができることを発見し、ALS屋その他の神経変性疾患への治療法となる可能性を示唆しました。しかし、大規模な人への臨床研究を行う必要があります。
  • 食欲増進作用
    動物を使った研究では、食欲を刺激をすることができることを示唆しました。THCにも食欲増進の効果がありますが、中にはTHCの精神活性作用を避ける人も多く、CBNは精神活性作用が無くても食欲増進効果の可能性がることから、THCの代替成分としても期待されています。
  • 緑内障
    緑内障の原因は、眼圧が高くなることにありますが、動物を使った1つの研究では、CBN(およびTHC)が眼圧を低下させることがわかりました。しかし、これらの研究は初期段階にあり、CBNは他の緑内障薬よりも優れているという事ではありません。CBNが緑内障の従来の治療に置き換えることができるかどうかを知るためには、さらなる研究が必要とされています。
  • 抗炎症作用
    CBNは、関節リウマチを緩和する強力な抗炎症作用が期待されています。また関節炎だけでなく、クローン病への効果も示唆されています。
  • 鎮痛作用
    研究によると、CBNはカプサイシンに敏感な神経細胞のの活動に影響を与えるとされています。カプサイシンは身近なものでは唐辛子に含まれるもので、これらのカプサイシンに体の痛みのシグナル伝達と知覚に影響を与えます。
  • がん
    CBNはがん細胞と戦う能力を持っている可能性があるといういくつかの初期研究の報告があります。CBNを含むカンナビノイドは、がん細胞の成長と拡散を遅らせるまたは止める能力について研究されていますおり、CBNはある種の肺がんの腫瘍サイズを縮小する可能性が示唆されました。
  • 軽度の精神活性作用
    CBNには軽度の精神活性作用があるとされております。しかし、THCの10分の1程度であり、かなりの量を摂取しないと影響はないと言われています。

CBNに睡眠・鎮静作用はあるの??

CBNは以前からTHCと同じく鎮静作用があり、初期の研究においては睡眠への作用がある可能性が示唆されていました。しかし、近年、CBNの効果として見られていた睡眠作用は、CBNとTHCを一緒に摂取することによる「THCの鎮静作用」、また、植物の大麻としてCBNと一緒に摂取した他の「テルペンの睡眠作用」である、とするこの二つの見方が強まっています。

これらはCBNに効果が無いという事ではなく、CBNを一緒に摂取することによる「アントラージュ効果」によって、テルペンやTHCの鎮静作用がCBNによってサポートされているという事も言及されています。

CBNは日本で合法なのか?

アメリカでは2018年のヘンプに関わる法律の改正により、規制物質リストと呼ばれる、麻薬を取り締まるリストからヘンプに加えてCBDが除外されました。CBNはTHCの副産物ではありますが、規制物質リストには含まれておらず合法となっています。

日本ではTHCに関しては「麻薬取締法」「大麻取締法」によって規制されていますが、CBDに関しては一部を除き合法です。CBNに関しては日本の大麻に関する研究が規制により殆ど行われていないこともあり、何とも現状判断がつかないものになっています。

CBNはTHCの副産物あるということ、かなり低いもののTHCの10分の1程度の精神活性作用があるというところだけを切り取れば規制される可能性は今後あるかもしれません。しかし、現状ではほとんどTHCやCBDのようには認識されていないというのが正しいと言えるかもしれません。

まとめ

今回はCBDではなく、CBN(カンナビノール)を紹介しました!CBNはカンナビノイドの一つであり、世界で初めてカンナビノイドとして発見されたのがCBNです。

CBNにもCBDのようにさまざまな効果が期待されていることから、アメリカではCBNの効果を期待した複数の製品が発売されているようです。

日本ではまだほとんど見ることがありませんが、アメリカにおいて今後CBNに配合された製品が流行するようなことがあれば、日本に入ってくる可能性も大いにあります。

しかし、CBDは合法だがTHCは違法というように、法律による規制は今後どのようにななるかは全くわかりません。

CBNに興味があるという方は効果や法的なリスクを理解し、正しい知識のもと判断することが重要です。

この記事が少しでも皆様の正しい知識を得るお手伝いになれれば幸いです。

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