覚醒?鎮静?CBDには相反する二つの効果が?!CBDの二相性とは

CBD

Designed by Freepik

CBDへの関心は以前にも増して凄い勢いで高まっています。

各メディアによる特集記事や、美容、健康専門店やオンラインによる販売では、多くのブランド、多くの種類のCBD製品が一般の消費者でも簡単に手に入れることができるようになりました。

しかし、まだまだCBDのことを正しく理解している人も少なく、それらはCBD市場が広がるための課題となっています。

そのような中で、今回は多くの効果が期待されているCBDについての知識を深めるために、CBDやカンナビノイドが持つ「二相性」についてご紹介します!

CBD(カンナビジオール)とは

CBD(カンナビジオール、英:Cannabidiol)とは、植物の大麻で生成されるカンナビノイドと呼ばれる成分の一つです。大麻由来の成分と聞くと「麻薬」を連想されるかもしれませんが、CBDは「陶酔」や「ハイになる」といった症状を引き起こさない成分です。

また、WHO(世界保健機関)でも安全性と一定の効果、効能があることが報告されています。

医療、美容、健康といった幅広い分野での効果が期待されており、アメリカ・ヨーロッパを中心に効果を利用した数多くのCBD製品が販売されています。

アメリカでは大麻由来の成分(CBD)を利用した医薬品として初めて「エピディオレックス(Epidiolex®)」が、国から認可され、難治性のてんかん治療薬として処方されています。

※CBDについてはこちらの記事を合わせてお読みください・

CBDやカンナビノイドには二相性がある?!

CBDやTHCを含む、カンナビノイドには研究により、二相性があるものが多いと報告されています。

二相性とは何なのでしょうか?また実際のCBDの二相性についてもご紹介していきます。

二相性反応とは

二相性反応とは、薬などの物質が異なる血中濃度レベルで身体に異なる効果を持つことを指します。

二相性反応の例の1つはアルコールの摂取、飲酒です。一定の血中アルコール濃度であれば、多くの人がイメージする「幸福感」「陶酔感」といったものを感じ、ストレスの緩和などの効果があります。しかし、一定のアルコール摂取量を超えると、意識レベルが低下し、嘔吐、呼吸状態の悪化などが起こり、過度のアルコールの継続的な消費は鎮静とうつ病を引き起こすこともあります。

つまり、同じ薬や物質でも少量服用した時と多く服用したときによって「良い状態」から「悪い状態」といったように摂取量によってその効果、作用に反対または違いがあるということです。

CBDやカンナビノイドの二相性について

CBDやTHCを含む、カンナビノイドの二相性はどのようなものなのでしょうか?

CBDの二相性のそれぞれの効果は、小、中程度までの摂取量では覚醒作用があり、エネルギッシュになったり、集中力が増すとされています。また、高用量では鎮静作用があるとされています。

1981年のこちらの研究では、CBDは1日当たり160㎎の投与では睡眠時間の増加が報告されており、2004年のこちらの研究では15㎎のCBD摂取は覚醒作用があると報告されています。

THCにおいては一定の摂取量では一般的に「ハイ」と言われる、「多幸感」「陶酔感」を感じるとされていますが、多量に摂取すると「不安」を感じたり、「パニック」を起こすことも人によってはあるとされています。

ここで注意しなければいけないのが、CBDの利用を不安や睡眠の質の向上を目的としているから、CBDをとにかく多く摂取しよう!ということが良い、というものではありません。

CBDやその他のカンナビノイドは各個人のエンドカンナビノイドシステムと相互作用することによりその効果が発揮されます。そのため個々人の差がかなりあるため、あなたにとっての低用量と高容量、他の人にとっての低用量と高用量に差があるため、目的に合った効果を得るには自身にとっての最適な摂取量を見つけることが重要です。

※エンドカンナビノイドシステムについてはこちらの記事を合わせてお読みください。

CBDの最適な摂取量は?

では実際どのぐらいCBDを摂取すればよいのでしょうか?

ある統計ではアメリカ人の14%もの人がCBDを使用していると言われており、一般的に一日に10㎎~30㎎を摂取、使用する消費者が多いと報告されています。

しかし、先ほども紹介したように、CBDやカンナビノイドの作用には、人や哺乳類といった動物にもともと備わっている機能である「エンドカンナビノイドシステム(ECS)」が大きく関わっており、また、このECSの機能は個人によって差があるため、個人にあった最適な摂取量を探す必要があります。

最適な摂取量を探すための方法は、「少ない量から試す」ということが重要であり、この地道な作業が一番の近道になります。

この際に注意しなければいけないのは、個人差も重要な要素の一つではありますが、CBDを利用する「目的」も非常に重要です。CBDには期待される効果の幅が広いため、利用の目的を明確にしなければ、自身にとって良い結果を得ることは難しくなります。

※CBDの最適な摂取量の見つけ方に関してはこちらの記事を合わせてお読みください。

CBDの最適な摂取量も時に変化する

自身の最適なCBD摂取量を見つけてもそれは変化することがあるということも理解しておかなければいけません。

これらは病気に対する薬と同じで、症状や疾患の軽い、重いで薬の処方量が変更されるように、自身の症状が変化するのと同じく、CBDの効果、作用に注意しながら、定期的に最適なCBD摂取量を変えることが必要です。

CBD使用の注意点

CBDはWHO(世界保健機関)の報告でも、一定の安全性や効果が報告されている物質です。

しかし、稀ではありますがCBDへのアレルギー反応や副作用も報告されており、他の薬との併用に関しても注意が必要な場合があるため、これらについても理解しておく必要があります。

アレルギー反応

CBDは植物の大麻由来であるため、そのアレルゲン、アレルギー反応の分類は花粉症と同じく植物アレルギーに分類されます。そのため、CBDによるアレルギー反応は花粉症などと非常に似ています。

報告されているCBDのアレルギー反応による症状の一部

  • 鼻水とくしゃみ
  • 吐き気
  • 目の刺激やかゆみ
  • 喉の痛みや咳

※CBDによるアレルギー反応に関してはこちらの記事を合わせてお読みください。

副作用

CBDは植物由来であり、副作用がなく安全だと言われることもよくありますが、実際にはCBDによる副作用が報告されています。

CBDの効果の感じ方に個人差があるように、副作用も同じことが言えます。一般的には医療目的で使用されるような高濃度、多量のCBD摂取を行うと副作用が出る場合が多いとされています。

CBD使用による副作用として報告されている症状の一部

  • のどや口の渇き
  • 低血圧
  • 立ちくらみ
  • 眠気

※CBDの副作用について詳しくは下記を合わせてお読みください。

他の薬との飲み合わせ

CBDには、使用者が現在治療している何らかの症状のために、医師から処方され服用している薬などを服用している場合、CBDと併用することにより薬の血中濃度が高まったり、薬の危険な副作用が出る可能性があるため注意が必要です。薬とCBDを併用する場合は医師への相談をお勧めいたします。

※CBDと薬の飲み合わせに関してはこちらの記事を合わせてお読みください。

まとめ

今回はCBDの二相性についてご紹介しました!CBDやTHCなどのカンナビノイドにはご紹介したように同じ物質であっても摂取量によっては異なった反応を示す場合があります。まずはそのことを理解し、加えてCBDの効果には個人差があるということも理解しておく必要があります。

CBDに限らず、世の中にある薬やお酒、コーヒーなども同じように、過剰な摂取は人によっては依存や病気、命の危険に関わることもあるので、しっかりと目的に合ったCBDの正しい利用方法を学び、利用することが重要です。

この記事が少しでも正しい知識を学ぶお手伝いになれれば幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました