犬、ペット、小さな家族にもCBDは使用できるの?安全なの?

CBD

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皆さんの家にも犬や猫といった小さな家族がいる方も多いのではないのでしょうか?CBDへの関心が日に日に高まっており、愛用されている人もいると思います。市場にはペット用のCBD製品が少なからず販売されており、犬の発作や不安にCBDの使用を検討されている方もいるかと思います。そこで今回は犬といったあなたの小さな家族にもCBDが安全で効果があるのか、どのように使用すればいいのかといったことを踏まえてご紹介させていただきます!

CBD(カンナビジオール)とは

CBD(カンナビジオール、英:Cannabidiol)とは、植物の大麻で生成されるカンナビノイドと呼ばれる成分の一つです。大麻由来の成分と聞くと「麻薬」を連想されるかもしれませんが、CBDは
「陶酔」や「ハイになる」といった症状を引き起こさない成分です。また、WHO(世界保健機関)でも安全性と一定の効果、効能があることが報告されています。

医療、美容、健康といった幅広い分野での効果が期待されており、アメリカ・ヨーロッパを中心に効果を利用した数多くのCBD製品が販売されています。

アメリカでは大麻由来の成分(CBD)を利用した医薬品として初めて「エピディオレックス(Epidiolex®)」が、国から認可され、難治性のてんかん治療薬として処方されています。

CBDの人への期待される効果とは

CBDの人への効果や効能、どのように身体に作用するのかについては、世界各国でさまざまな研究や臨床試験が、現在も行われています。

CBDの効果は医療、美容、健康と幅広く、また、植物由来であることから、副作用が少ないことも注目される理由です。

下記はCBDの効果、効能として期待されている一部と関連する疾患になります。

  • 抗不安
    全般性不安障害(GAD)、社会不安障害(SAD)、心的外傷後ストレス障害(PTSD)など
  • 抗菌
  • 抗酸化作用
  • 抗炎症作用
    多発性硬化症、関節リウマチ、大腸炎、肝炎など 
  • 骨組成の促進
  • 発作とけいれん
    ドラべ症候群、レノックスガストー症候群などの難治性てんかん
  • 血糖値の低下
  • 食欲抑制
    肥満など
  • 免疫抑制
    関節リウマチ、重症筋無力症、全身性エリテマトーデス、クローン病、潰瘍性大腸炎など
  • 神経保護作用
    アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症など
  • がんの成長を阻害する
  • 疼痛緩和
    関節炎、多発性硬化症、片頭痛など
  • 血管弛緩作用
  • 悪心、嘔吐の減少
    がんの化学治療やエイズ治療の副作用の緩和
  • 皮膚病
    乾癬、アトピー性皮膚炎、ニキビなど

これらの効果効能は、抗けいれん(てんかん)のように実際に研究により実証されているものもあります。しかし、その多くが海外の初期段階での研究、使用者や患者が実際の体験談的に報告される事例証拠であり、あくまでもCBDの効果としての可能性を示唆され、期待されているものです。

大麻自体がアメリカや各国も最近になって合法化されたこともあり、研究がまだまだ行われているところです。

必ずお読みください

一緒に住んでいる犬などの小さな家族への使用を検討されている方は、必ず事前に獣医に相談してください。記事でも紹介しておりますが、犬へのCBDの効果についてはまだまだ研究段階であり、CBDの使用が現在お持ちの症状がを悪化させてしまう要因になる可能性があります。

必ず獣医に相談し、ご自身もCBDに関して学び、使用の検討を行うようにお願い致します。

犬にCBDを使用することは可能なのか?

アメリカではペット用のCBD製品も多数販売され、初期の研究や消費者の事例報告では犬に投与したものも多く、医学的な信頼性は高いとは言えませんが、ペットへの使用の可能性を示唆しています。

CBDが犬にどのように作用するのか?

人の身体にもともと「エンドカンナビノイドシステム(ECS)」というものが備わっており、これがCBDが人の身体に作用する際に重要な役割を果たします。

このECSは犬にも備わっていることがわかっており、これによりCBDなどのカンナビノイドが犬にも作用するとされています。

しかし、人間の場合にも同じことが言えることですが、現在CBDはまだまだ研究段階にあり、さまざまな効果が期待されてはいますが、実証されている効果は人のてんかんへの効果のみです。

その他の効果については依然として初期の研究や動物を使った調査などにより、効果の可能性が示唆されているものになります。

また、犬へのCBDの投与に関してはアメリカなどでは非常に多くの事例証拠がありますが、これは実際に消費者の使用による体験・経験談的に報告されたものであり、主観が入っているため医学的には信頼できるものとはされず、科学的に証明されたものではないという事は認識しておかないといけません。

※エンドカンナビノイドシステムについてはこちらの記事を合わせてお読みください。

事例証拠により報告されている犬への効果

人と同じように、犬に対する事例証拠も多数あり、これをもとにしてCBDに期待される効果としては下記のものが報告されています。

傾向としては犬にもエンドカンナビノイドシステムがあるため、人間と同じような作用があるようなイメージです。

  • てんかんなどの発作の減少
  • 雷等の大きな音やその他の刺激によって引き起こされ不安症状の緩和
  • 関節や骨の異常による慢性痛の緩和、変形性関節症など
  • 嘔吐
  • 消化器系の病気

アメリカで行われたCBDと犬の研究

2018年にアメリカで犬のCBD投与に関する研究が行われました。

この研究はCBDに期待される抗炎症作用と鎮痛作用の効果についての研究であり、16頭の変形性関節症の症状を持った犬を対象として行われました。

研究対象の犬には、犬の体重1㎏に対して2㎎~8㎎のCBDを投与され、これらの結果は2つの獣医学に関する判断基準を元に測定されました。

研究結果としては80%の犬達が痛みと可動域に関して改善が見られたと報告されています。

しかし、この研究は犬を対象とした数少ない貴重な研究ではあるものの、ペット向けのCBD製品を開発・販売する企業の主導で行われ、開発された製品を使用したものであるため信頼性が低いとも言われている点には注意が必要です。

犬へのCBD投与方法

アメリカの市場では様々なタイプの製品が販売しているようですが、現在日本で手に入るものではCBDオイルのタイプが一般的です。

CBDオイルを直接、犬の口に投与する方法、または水やドッグフードに混ぜて摂取する方法をとっている人が多く見受けられます。

人間用のものを代用することは可能とされていますが、犬専用に調合されたもであれば安全性や信頼性はそちらの方が高いと思われます。

CBDの副作用など、安全性は?投与量は?

植物由来の成分であり、一歩間違えれば劇薬となるかもしれないという医薬品と比べると副作用も少なく安全性は高いと言われています。

投与量ですが、人間でも同じことが言えるのですが、摂取量に関しては個人差があり、犬に関しても個体差があり、この犬にはこの投与量といったような基準はありません。ついては、自身で最適な投与量を探すほかありません。

また人間と同じで、考えられる副作用として下記が報告されているようです。

  • 喉の渇きや乾燥を感じる
  • 倦怠感
  • 下痢
  • 低血圧のようなふらつきがみられる

これも個人差があり、一概には言えませんが、高濃度のCBDを投与したときに多くみられるようです。

犬へのCBDの投与で実際に注意しなけばいけないこと

何度も言いますが、使用の検討に関しては必ず獣医への相談を先にすることをお勧めします。

下記には実際に犬にCBDを使用している人達の体験談を元にしたものであり、CBDを犬に投与する際に注意する点です。これらのいくつかは最適な投与量を探すヒントにもなるものです。

  • 犬へのCBDの使用について日記を書く
    CBDを使用を開始した日付、投与した時間、一日の投与量、投与後に起きた変化など、犬へのCBDの使用に関するこれらの情報を記載した日記をつけることをお勧めします。これらがあれば、投与量に対しての変化を細かく確認することができ、犬にあった投与量、期間等を見つけるヒントにもなります。また獣医へ相談する際の重要な資料ともなります。

  • 必ず経過の観察を行う
    個人差があるように犬へのCBDの投与に関しても効果や副作用が異なることが予想できます。CBDの投与後は必ず目を離さずに経過を直接観察してください。もし少しでもおかしいと思うようなことがあればすぐに獣医に相談することが必要です。

  • 少ない投与量から始める
    投与量に関しては投与量に関する公式の研究等の発表が行われていないため、決まった投与量がないのが現状です。人間にもよく使われておりますが、事例証拠でよく報告されているものでは犬の体重に比例しての投与量です。まずは100㎎といった高濃度のものを使用せずに、1㎏にあたり1㎎~5㎎の投与量を使用することをお勧めいたします。効果に関しては個体差がありますので、できる限り少量から始め、徐々に投与量を増やしていくといった方法をとる方が安全です。

  • 安心安全な製品を使用する
    人間の場合も同じですが、製品が粗悪だったり、有害な成分を含んでいないことには注意しないといけません。ついては、簡単なアドバイスとして、海外大手製品のブランドを日本の正規代理店から購入するという方法が安全である可能性が高いと言えます。

まとめ

今回は犬へのCBDの使用についてご紹介しました。アメリカでは犬用のCBD製品も多数あり、犬への使用も可能という風にはとらえられますが、依然として研究結果などが不足しているため、はっきりとは言えないのが現状です。医学的には信頼性の薄い事例証拠ではありますが、多くの実際の使用者からはポジティブな声な報告は多いようです。何度も繰り返しますが、CBDの使用の際には必ず使用を検討する際には獣医との相談を行ってください。また現在使用している治療薬などをやめてCBDで治療するということなどは絶対行わないでください。正しい知識を得て、リスクと期待される効果を理解することが重要です。大切な小さな家族を危険にさらさないためにもそこだけは守りましょう。

この記事が少しでも正しい知識を得るお手伝いになれば幸いです。

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